イチゴ インタビュー  その2

聴き手:千川健一弁護士
エコロジー通信、有田武生
2006年11月28日
いちご綜合法律事務所(赤坂)会議室に於いて

伊藤ちひろさん

善木大介さん


千川:こんにちは,初めまして千川です。

ASJ善木:こんにちは。

ASJ伊藤:こんにちは。

千川:ようこそ。

ASJ善木:ところで、どこでア・シード・ジャパンをお知りになったんですか。

千川:ロフト(ライブスペース)のエコライブでですね。

ASJ善木:あーっ、そうですか。

千川:あのハリマオさんなんか知ってられますか。
ハリマオ:千川、有田の古くからの友人でイベント関係の仕事をしている人。)

ASJ善木:はい、知ってます。

ASJ伊藤:はい。

千川:ハリマオさんなんか結構親しくてね。

ASJ善木:あっ、そうなんですか。

千川:ライブはウチの秘書が好きなダチャンボ(バンド)だったんですが、私も以前、初台のドアーズ(ライブハウス)で見ていいバンドだなと思っていたので出かけたんです。その時の初めて、シードジャパンの事を知ったんです。

ASJ善木:そうですか。

千川:ウチのホームページ、見て頂けましたか。

ASJ伊藤:はい。

千川:初めてから2年くらいですかね。弁護士事務所で、ああいうエコロジー通信みたいなホームページをやっているところは他にはないだろうと思います。いろいろエコロジー関係の事を活性化している情報を載せていきたいとは思っているんですが、他にやる事も多くてなかなか。
ASJ善木:そうでしょうね。

千川:環境問題に関心のある人も掲示板などへの書き込みなどに留まっているような気もするので、コチラからホームページに活動に関わっている人や団体へのインタビューなどを載せていこうと思った訳です。最初のインタビューは長年、環境問題に取り組まれている朝倉淳也さんという弁護士さんへのものでした。僕はエコライブで知ったアシードジャパンの取り組みがユニークで面白いなと思ったもので是非、お話を聞きたいと思ったんです。

ホームページなどを見れば、いろいろ解ることもあるんですが、そもそもアシードジャパンというものの成り立ちなどを伺いたいと思います。

ASJ伊藤:アシードジャパンはですね。パンフレットにも書いていますが、1992年6月、ブラジルで開催された「地球サミット(国連環境開発会議)」へ青年の声をとどけるため、世界約50ヶ国70団体が参加して「A SEED国際キャンペーン」というものが行われまして、その日本の窓口として、全国の青年の声をまとめ、国連へ提言書を提出したのが始まりです。
現在は会員1300人いまして、国際キャンペーンの政策提言だとか、勉強会の活動を行っています。で、私たちはゴミゼロナビゲーションチームでエコライブのコーディネイトもさして頂きました。
で、チームがいくつかあるんです。各チーム使命がありまして、その使命が達成されれば、そのチーム解散となるんですけど、ゴミゼロナビゲーションが、アシードジャパンで最も長いチームですね。

で、基本コンセプトとしては3つ目的がありまして、一つ目は社会問題環境問題を構造から考えるということで、今起きている南北問題など様々なものの社会構造の根底から変えていこうという活動をしています。で、二つ目がそれらの問題を若者の視点で声をあげようとアシードジャパンが拡声器という役割をもって活動しています。三つ目は、それを長期的な視野を持って活動しようという事です。この三つの目的を持ってゴムゼロナビゲーションもそれに沿った考えで野外コンサート会場などで無関心な若者に働きかけています。ゴムゼロナビゲーションの他にもエコ貯金チームというのがありまして、それはお金の流れをエコロジーにしようという考えで活動しています。例えば、自分の預けているお金を銀行などが何に投資しているのかを知って、それをより環境に害のないものの方へシフトしていこうとかですね。

千川:今、アシードジャパンの視点からすると貯金するならどこがふさわしいと思いますか。

ASJ伊藤:
私もそれほど詳しくは、あげられないんですが、例えば労金とか静岡銀行だったりとか八十二銀行などとか、いくつかあります。セミナーを開いて、自分たちのお金をどのように預金するのがいいか研究したりしているんです。
で、今はもう一つエコカルチャーチームというものを作り、メディアなどサブカルチャーを通して、アーチストなどとのトークイベントなどをしたりして環境問題、社会問題を勉強し伝えて行く活動もしています。
その他にも、チームではないんですが山形の新庄の農家で農作業のお手伝いのツアーを一年に一度企画したりもしています。

千川:えーっと、会員になっている方は学生の方が多いんですか。

ASJ伊藤:そうですね、ほとんど学生が多くいですね。ゴミゼロナビゲーションのボランティア活動を通して会員になる人が相当数います。1300人の会員のうち8割がた、1000人以上がそうですね。
色んなイベントでゴミの分別をナビゲートしたりなど、ほとんど学生が多いです。


千川弁護士

千川:なるほど。ホームページにあった2005年度版の報告書には月ごとの入会者数のグラフがあって、普段の月は数10人から100人程度なのに、7月が200人、8月が650人と突出してます。これは、やはりサマーイベントやロックイベントなどでアシードジャパンを知り、参加する人が増えるという事ですか。

ASJ伊藤:はい、基本は私たちのボランティア活動に参加するには会員にならないとならないという事なんです。ボランティア活動の前に説明会を行うんですけれど、内容や趣旨の説明を聞いて共感した方は会員になってもらって、そこでボランティア保険に加入してもらったりとかいう手続きもあるのです。
持続的な参加を期待するという事から「種まき」というニュースレターを隔月に発行しているんですけど、そういうものも年間を通して渡せるので会員制度をとっています。富士ロックフェスティバルが一番多いですね。

千川:ああ、会員になるきっかけとしてですね。

ASJ伊藤:規模が大きくて、ボランティアの募集人数が一番多いという事ですね。

千川:確か会員になると会費を払う事になるんですね。年会費。準会員と正会員とがあって確か正会員は5500円でしたっけ。

ASJ伊藤:はい。社会人の正会員が5500円で準会員が5000円、学生の正会員が3500円で準会員が3000円です。

千川:ボランティアをするのにお金を払うというのは、私は、なんか違和感を感じるんだけど、そういう事を感じませんでしたか。

ASJ伊藤:私達が入った際には、こういったNGOやNPOの活動は会費から成り立っている事も多くて、私達は会費と寄付の助成金と事業費なんですけれど、まあ会費があってこの活動は成り立っている事も理解してますし、ボランティア募集要項の印刷であったりとか、事務所の家賃とか,そういう事は全て会費でまかなうのですから。

千川:ボランティア活動団体として会費を払うというのは、このような団体としては一般的なんですかね。それとも、特別なんだろうか。

ASJ伊藤:うーん、他の団体に比べたらですか。

ASJ善木:どうですかね。まあ、その団体自体がどういう団体にしたいかですが、NPOで会費制のものは少なくはないですよ。
千川:会費を取っているところはね。
で、えーっと、先ほどの年次レポートなんだけど、収入の仕分けが書いてありますね。
会費は約430万円、寄付が274万円、そして事業による収入というのが3041万円で突出してるんだけど、この事業に寄る収入というのは具体的にはどんなものですか。

ASJ伊藤:主にゴミゼロナビゲーションが野外イベントの主催者から事業費として野外環境対策(清掃活動など)を委託されているということです。

千川:ぶっちゃけた言い方をすると、例えば富士ロックのゴミの問題を請け負うという事。会場をきれいにする代わりお金を払って下さいという事ですね。

ASJ伊藤:そこで、ボランティアスタッフには食費や交通費が支給されますし、コアスタッフ(一年を通じて働くスタッフ)には人件費も払われます。

千川:アシードジャパンという名前ですが、アシードというのは日本だけじゃなく海外にもあるんですか。

ASJ伊藤:アシードヨーロッパ、アシードアフリカなどありますが、すべて独立してまして規約なども独自ですが、昨年私はイギリスのアシードヨーロッパに行きまして交流は持っています。

千川:別に支部という事ではなくて、それぞれ独立した団体ではあるのだけど、交流はあると、そういう事ですか。

ASJ伊藤:頻繁にはないですけれど。

千川:アシードジャパンの環境問題に対する見方として社会構造から見ていくとありますが、それは特に他国のアシードと同じとは限らないアシードジャパン独自のものなんですか。

ASJ伊藤:私も3年前にアシードジャパンに入ったものでアシードヨーロッパやアシードアフリカのことは詳しくは読んでいないですが、アシードジャパン独自なものではないかと思います。

ASJ善木:開設当時は互いの連携も有ったのかも知れませんが、今では、特別普段の交流は少ないですね。

千川:今の、環境問題を経済社会構造の中から見ていこうという提言をしている団体は、アシードジャパンの他にもありますか。

ASJ伊藤:若者の声を発信するという面では、アシードジャパンは青年団体としては大きいと思いますね。そこが特色かなと思います

千川:経済社会構造から環境問題を見ていこうという事を決めた成り立ちというか経過はどのような。

ASJ伊藤:そこは少し特色かなとは思っています。

千川:その、経済社会構造から環境問題を見ていこうということを、あの、決めたりとか成り立ちというか、どういった経過の中で、こう…?

ASJ善木:あれは、えーっと…。

ASJ伊藤:…まあ具体例としては、そこが始まりか分からないんですけれども、まあ元々このナショナルジャパン設立メンバーで、今、ゴミゼロナビゲーションの統括責任者もやっている羽仁カンタが、昔、野外イベントに行って、まあゴミが散らかっていたと、でそこでどうにかしてくれと主催者に対して働きかけたところ、え、自分達でやってみれば?というところからゴミゼロナビゲーション活動が始まって、ゴミ拾い活動をしていたんです。でも、それでも捨て続ける人はずっと捨て続けるわけで、私達はずっと拾っていかなくてはならない。イベントがクリーンにはならないという事で、そこからまあ自分が捨てたゴミだとかは自分で分別してもらおうということでゴミ箱にボランティアスタッフが立って、自分が出したゴミは自分でゴミ箱に持って来てもらう、そうしないと、家で日常に戻った時、ポイ捨てをし続けるわけで、ゴミ拾い活動していたら自分達で分別すれば資源が増えるっていう経験をきっかけとして与えようって所です。

千川:今のお話だとね、皆がそういう環境に対する問題認識・意識を持ちましょうという事で、ある意味での一種の啓蒙活動じゃないかなっていう風には思いますね。そこで最初の質問に戻りますが、何回もこうアピールとして出てくる、経済社会構造を変えていこうっていう事、具体的にどういう風に変えていけば、環境問題としてはプラスになるのか、個人として考えているのか、具体的な末端的な部分としてのゴミ問題っていうのにおける具体的な活動っていうのは解るし、あと何故そういう形でやっているのか、そのように広げていくのかっていう、広げる事によって皆の認識が変わってくるっていう事もよく、こう解るんですけども、・・・・もしその大元のところの社会構造を変えてこう、社会構造どんなものに変えようと思って居るんですか。

ASJ伊藤:一つは政策提言を、あのー…

千川:その政策提言を、まあ要するに政府に対してするとかあるんだろうけど、じゃ具体的に言うとどのような?例えばね、あの、アシードジャパンの特徴の一つとして、行政や企業をパートナーシップ持ってこうっていうのはありますよね。環境団体のこれまでの傾向としては、特に企業は、むしろ敵だと、環境破壊者だから、むしろ彼らと手を結ぶというのは・・・・彼らに反対して企業に対して反対してこうっていう、そういう活動してる人も多かったと思うんですよね。で、アシードジャパンはその、企業とのパートナーシップを持っていこうという提言をされている。で実際にこの前のエコライブでのリユースカップは、一般的にはあの、環境問題派からは非常に強く敵視されている、東京電力(笑)とパートナーを…ある意味でのパートナーシップを持った。ある意味すごく特徴的だと思うんですよ。で、そのへんについて、どんな風に考えてるんですか?

ASJ善木:はぁ…えー…

千川:今後、手を握る企業を選別していくとか、あるいは、先ほどの、えーと何だっけな、何かを買うに際して、貯金をする企業としての銀行について、それをまあ選んでいく…そういった事とはまた別に、環境問題に対して非常に熱心で関心のある、また環境問題について常に取り組みが良い企業の製品を買っていこうっていう事にまぁ繋がっていくと思うんですが、その辺について、どうですか?

ASJ伊藤:企業とパートナーシップを組むのは、まあゴミゼロナビゲーションが一番特筆してるというか、あの得意なところというか、あのー基本的に、例えば寄付を与えられるのではなくて、私達がこう一緒にコラボレーションするというかパートナーシップを組んでみせるという事は、まあ野外フェスティバルで例えばペットボトルを私達が回収して、それをゴミ袋として配る、そこにタワーレコードさんの名前が載ったりだとかするんですけれども、そういったところで一緒に組んでやっているっていうアピールが、まぁ、いわゆる社会の構造の中で企業が、企業責任があって、こう、企業が出してるゴミを何で私達が片付けなきゃいけないの?って所から反対活動とか敵対心が生まれると思うんですけども、そういうところに企業の中に逆に私達が入り込んで一緒に活動する事で、まあ共に一緒に環境問題や社会問題を与える側、まあ企業が一番そういった所は得意な所でもあるので、そこを企業の方から変えていこうっていうところも少しコンセプトの一つとしてはあって…



千川:うーん、企業は、まあ政府もそうだと思うけど、お金も持ってるし、力も持ってると思うんで、僕も以前から環境問題を解決する一つの考え方として、やっぱり企業を巻き込んでいくっていうか、そういう形がすごく良いんじゃないかなって思ったんですね。そういう意味で、この前のエコライブで初めて僕は知った事なんだけども、リユースカップによるゴミ削減活動の中に、東京電力と組んだというのは非常に面白いなと思ったんですね。

ASJ善木:えーと東京電力でも、2004年の活動と、この間の野外エコライブの活動。その時はまあイベント協賛という形でした。あのリユースカップとイベントの企画に協賛をついてもらったんですけども、最初に東京電力から話があがった時にも、うちらアシードジャパンの理事会の中でも、いや東京電力はとか、やっぱりそういう声はあって…

千川:東京電力は、ちょっとあの、企業に相応しくないよと、それはやっぱり原発をやってるからでしょう(笑)

ASJ善木:勿論そういう声はあったんですけど、逆に言うとその東京電力と環境団体が組んで出来る事もあるんじゃないか。まあその中の一つの案というか…

千川:うん、うん…企業として、この東京電力という企業に対するその、まあ組んでも出来るっていうのは、お金も持ってるからね、企業って言っても良いと思うんだけど、企業としてパートナーとなる企業を選んでいくっていう視点では、東京電力はどうだったんですか、そのやっぱり問題があるっていう認識を持ったんですか?

ASJ善木:えーと当時、僕はその議論に参加してなかったので、あの結局どういう形に落ちたのか詳しくは、あの実際知らないんですけども…

千川:例えばね、多少その環境問題に関しては今まで実績もないし、逆に悪い実績もあるっていう企業があったとして、でもあのお金を出してくれるんだったらその結果的に環境問題を良く改善すれば、自分達の力で良く改善していけるんだから、出して貰うもんは出して貰っちゃおうよと、そういうニュアンスでもない訳?

ASJ善木:うーん…

ASJ伊藤:まぁでも基本(笑)取れる所は取ろうっていうことは、勿論あります。

千川:やっぱありますか。

ASJ善木:…ますけど…

ASJ伊藤:ま、そこで一番大事にしてるのが、まぁ地道な事なんですけども、そこの担当者と必ず話して、例えばこう対等な目線ではなければ、もう別にお金を頂いても活動は一緒にしないっていう事を必ず返しますし、で私達としてもお金を貰うんだったらその分返せるような、一緒に何かを作り上げるっていう所しか、もうそれを外に出さないと意味がないといった様な思うんで…

千川:その東京電力が関わってるっていう事についてはね、そのリユースカップでゴミ削減していこうというゴミゼロナビゲーションの時に、これは東京電力が関わっているカップですよという事をユーザーの方が知る機会というのはあったんですか。東京電力としては、お金を出したからには自分たちのイメージアップにつながるような事はして貰いたいと思うはずだから・・

ASJ善木:あの、カップの中にはTEPCOのロゴが入ってまして、アシードジャパンと横並びで・・(編集者注:後でリユースカップを見てみたが、発見できず?)

千川:TEPCOって入ってる。それについて、なにか文句言ってくる人っていませんでしたか。TEPCOと組んでるのかって。

ASJ善木:いやあ、お客さんとかユーザーとかでは聞いていませんね。

千川:うーん、なるほどね。今後、何か行政や企業と組んで何かやっていくというような具体的な案とかは出てますか。

ASJ善木:具体的な案、・・・えーっと、ああ、別に組んでと言うわけではないんですけども、今のところリユースカップをライブハウスや人が集まる音楽空間にしか入れてなかったんですけれど、今後の展開として、もっと映画館とか一般的な人も足を運ぶような所を変えていきたいなと。

千川:リユースカップは、このインタビューをアップする際に写真を出したいのですが。

ASJ善木:ああ、今日持ってきていますので。

千川:そうですか、じゃ、お借りします。



ASJ善木:で、あとはまだ決まってはいないんですけど他の企業とリユース食器を作るという話があったりしてますね。

千川:他に色々活動されているみたいですが、今はゴミゼロナビゲーションの活動が一番盛んなんですね。

ASJ伊藤:そうですね。基本的には一番メインでやっています。

千川:そこに参加している人数も・・・

ASJ伊藤:多いですね。

千川:富士ロックだけじゃなくってサマーソニックとか、夏の大規模なイベントは大体やっているんじゃないかっていう感じですね。

ASJ伊藤:そうですね。今年は特に多かったです、小規模なイベントなんかも。

千川:いいですよね。いろんな事を楽しみながら・・・・・

ASJ伊藤:やはりボランティア活動って、つまらないとか慈悲活動とか見られがちなんですけど、若者がそういった音楽の場で踊って唄ってゴミ箱の中で分別ナビゲートしているところもすごく印象的で、そういったところでボランティア活動って元々自発的にやるものだよねってところから私たちのNGO以外にも、色んな所のNGOやNPOにも関心持ってよ、という所もあるので。そういったところが音楽イベントが最適だったりするんですね。

千川:入会は若者に限られているんですか。

ASJ善木:いや、まったくそんな事はないです。

千川:我々が入会して富士ロックなどでゴミ活動することも可能?

ASJ伊藤:はい、それはもう全然・・・はい。

千川:実際、そんな活動しながらも音楽など聴けますか。

ASJ伊藤:聴けますよ。

千川:ああ、じゃあ、ねえ。

ASJ伊藤:活動は2時間シフトだったりするので、活動を2時間して、2時間休憩してというように。

千川:楽しくなければ続かないよっていう考え方がそこにはあるんですね。それは、ゴミゼロナビゲーション以外にも、アシードジャパン全体として持続性を持たせるために、自分たちが楽しめるという形を取ろうという団体全体の空気としてはあるんですか。

ASJ伊藤:ありますね。基本的に、あっ、これ楽しくないからやるのをやめようよという所もありますし。

千川:楽しくないから止めようと思ったものにはどんなものがありましたか。

ASJ伊藤:小さいところから、例えばデザイン一つ取っても、これ可愛くないからやめようよということもありますし、ゴミ袋を配るんですけれど、そこのデザインであったりとか。

千川:それは企業が提供してきたデザインですか。

ASJ伊藤:あっ、いや私たち、若者がほとんど考えて、大学生でまったくデザインの経験がなくてもみんなで一から考えようというところもあるので。

千川:ああ

ASJ伊藤:そこで、クオリティーもすごく重視していて、まあ、・・・でデザイナーが入って一緒に作るって事が多いですけれども。

千川:なんかそういう意味では、活動的には大学の文化祭の運営委員会と似ているところがあるような気がするんだけれど。

ASJ伊藤:うーん、そうですね。サークル活動と少しは、端から見ると似てる思われるんですけど、そういったことを私たちはプロ意識をもってやろう、素人衆団であるからこそクオリティーを高くしようというところを強く・・

千川:ホームページもすごく良くできているし、あの、こういう、その活動年次報告書ってのを作ってたりとか、パンフレットを作るとかも、これをほとんど学生達が、自分たちがやってるんですか。

ASJ伊藤:そうですね、基本、学生が主体でやってまして、まあ、もちろん今ここで有給専従スタッフの方もいるんですけど、そうですね、プロのイラストレーターの方も協力して下さったりもしています。

千川:こういう活動を実際自分たちで出来るようになれば、企業、会社を興すってことも、興すためのノウハウも自然と身に付きますよね。

ASJ伊藤:そうですね。私たちとしては、もちろんNGOやNPOがなくなれば、問題がないからなくなるっていう意味で、ゴミゼロナビゲーションもどんどんみんなマネして欲しくて、文化祭だとかゴミの分別回収をすることによって、そういうところが地域に拡がればなあとは・・。

千川:会員は1300人くらい?

ASJ伊藤:そうですね、現在1300人。

千川:今、その中で大学生のしめる人数の割合はどのくらいですか。

ASJ伊藤:8割方は学生だと思います。

千川:後は、社会人。

ASJ伊藤:そうですね。社会人の方です。

千川:最年長の方はどのくらい

ASJ伊藤:これはもう、50歳以上の方もいます。

千川:そういう方々も一緒に活動されてるんですか。

ASJ伊藤:する場合もあります。ずーっと、ボランティア活動にはまっている方もいまして5〜7年くらい一緒にゴミゼロナビゲーションを富士ロックで。

千川:そう、50歳を超えた方も富士ロックへ行ってゴミゼロナビゲーションの活動をしてるということなんですか。

ASJ伊藤:はい、しています。

ASJ善木:学生に混じって参加される方もいます。

ASJ伊藤:条件はないので、元気に楽しくやっていただける・・

千川:あの余談ですけど、そういう時、富士ロックの入場チケットを買う必要はないんですね。

ASJ伊藤:ないです。

千川:じゃ、ただで富士ロックが見れるわけだね。いいじゃないですか。宿泊はどこでしているんですか。ペンションか何か?

ASJ善木:宿泊はイベントによっても違うんですが、富士ロックの場合は近くにアルバイトの人が泊まる宿舎をとって貰ってて、主催者から手配してもらって、みんな泊まれるという形になっています。
ボランティアで参加した人は宿泊と交通費と食費は一応全部一通りついてきますね。

千川:大学を卒業したら直ちに会員をやめちゃうって事は多いの、それともやめても活動はしているから会員としてはずっと続けて関わっていくという人が多いんですかね。

ASJ善木:人にもよりけりですけど

ASJ伊藤:年間で会費の期限が切れてしまうので、そこで更新されないと、そこで終わってしまうんですけれど、ゴミゼロナビゲーションといったボランティア活動が少し有名になってきたので、またそこでボランティア活動をしようとリピーターで来てくれると、そこでじゃあ会員更新しようということで更新してくれる方もいます。

千川:社会人になっても?

ASJ伊藤:はい、社会人になっても土日迄つぶれるとなかなか忙しくて来れないという人、もちろん多いんですけど。

千川:でも土日毎週やらなければならないっていうこともないんでしょう。

ASJ伊藤:あっ、そういうことではないです。

ASJ善木:ちがいます。

ASJ伊藤:自分の都合で適当に。

千川:なるほどね、じゃあ、来年はあれですね、富士ロックに一緒に行きたいですね。

ASJ伊藤:ああ、是非。(笑う)

ASJ善木:是非来て下さいよ。

千川:はい。・・・有田さんは

有田:この前も白山の祭りでね、ビールを飲もうと思ったら、このカップでリユースということだった。僕みたいな歳の人間から言うと、昔のヒッピー系の祭りなんかでは、まずゴミは出なかった。
何故なかったかというと、多分、みんなの意識のせい。
あと、こういうカップにしても、例えばガラスだとか陶器だと、みんなが大事にナイーブに扱わなければいけない。そのナイーブさというのはエコロジーに大切な事じゃないかという気がするのね。
これだったら、落っことしても平気だから、荒くやっても壊れないというメリットはあるんだけど、そういう部分にちょっと感じるものもあるな。
ビールはガラスのコップで飲みたいなとか。

千川:そうだね、希望としてはやっぱり酒を飲むスタイルとしては妥協はしてる・・グラスの方が落ちつくね、でも、繰り返し使えたり、お金のこと、一個あたりの単価の事など考えると、まあこうならざるを得ないということなんですかね。

ASJ善木:実は最初から色んなカップを並べて、価格から素材から全部比べてみて、結局これが一番安価な素材でもあって、かつ壊れにくいといというので・・僕らが指導するのは、だいたいイベントとかライブハウスとかっていうお客さんが結構動き回る所が多いから・・・

有田:やっぱり効率が良いからでしょ。

ASJ善木:まあ、効率が良いというのはありますけれど、そこの場に合っているという感じかな、どっちかというと。

有田:リユースってのはこういうものなんだね。

ASJ伊藤:そうですね。基本的に、今の時代、私たちはこう、スリーステップくらいあると思っていて、一つめは、まずゴミの分別からしようよで、それからリサイクルでリユースといったところ。

有田:大きな催しとかだと大変な量になりますね。

千川:ゴミ分別は15だっけ。

ASJ伊藤:一番多いのではライジングサンで15分別ありました。

千川:15分別だね。どういう分け方になってるんですか。

ASJ伊藤:燃えるゴミ、燃えないゴミ、燃やせるゴミ、生ゴミ、えーっと、プラスチック、ペットボトル、キャップ、割り箸、紙コップ、段ボール、電池、古紙、新聞紙、・・・。

有田:新聞紙とか紙コップとか割り箸とかは何故分けるの?

ASJ伊藤:分別しつつ資源に生まれ変わるというか、トイレットペーパーになったりとか、次の再生紙になったりとか・・・

千川:15に行く前に・・13個くらい言ったよね。後2個は何だろう。

ASJ伊藤:リサイクルできないんですが、吸い殻だとか危険物。

千川:うーん、なるほどね。本来は行政の方もそのくらい分けた方・・もちろんそれは至難の業だろうけど分けた方が、効率的にはいいって事。

ASJ伊藤:そうですね、基本的に、これだけあるゴミから資源を取り出すのが分別の意味だと思っているので、分別があればあるほどゴミというものが少なくなる。

千川:要するにリサイクルしやすくなる。

ASJ伊藤:で、外国、先進国のスエーデンなんかだと十何分別は当たり前で・・

千川:あっ、そうなんですか。スエーデンとかは。

ASJ伊藤:はい、マンションの前に十何分別できるボックスがあったりだとか、ま、日本でも四国か九州の方で13分別やっているところもあります。

千川:うちのホームページの掲示板に、そういう所の人が、ウチはすごく分別が細かくて、それだけで大変で姑といつもケンカになるという投稿が以前あったんだよね。(笑)

有田:古道具屋の友人がいるんだけど、ゴミの有料化でリサイクルが止まったと言ってる。
今までだと引き取っていたものでも、もし修理が出来なかったりすると有料で捨てなくてはならないので、直るかも知れないものでも、なるべく引き取らなくなったという、そういう矛盾もあるのね。

ASJ伊藤:そうですね、そこもまた企業責任を取って、自分が出したものなら自分で処理するという仕組みがもっともっと増えるといい・・・

有田:ゴミになるものをあまり売らないで欲しいよね。

ASJ伊藤:そうですね。

有田:ものを買ったら中身以外が多い。

ASJ伊藤:包装がほとんど。

千川:じゃあ、アシードジャパンの会員の方はみんなマイバッグを持っているんですかね。

ASJ善木:そうあって欲しいですけどね。

千川:そうとは限らない。(笑)

ASJ伊藤:そうですね、元々、呼び水が環境に興味がある人・・がもちろん来ますし・・そういった方は自分で捜すんですよね、こういった活動を、環境ボランティア、音楽とかで検索すると当たるので、で後は半分くらい音楽に以前から興味がある人も来ているので、ま、そこでそういったあまり無関心だった人にも・・・・

千川:関心の度合いによって会員の中でも当然といえば当然なんだけど温度差がある

ASJ伊藤:ある場合もありますね。

千川:でも、もうすでに会費を払っている時点で積極性はあるという・・ありますよね。

ASJ伊藤:入り口は、たとえ、あの、環境ではなくても、そこから継続的に興味を持っている発信をアシード側からしていこうということもあるので。

千川:以前、多分これは、他の人も考えたことかも知れないけど、海外で行われていることを新聞記事か何かで読んだ事とほぼ同じようなことと思うけれど、個々の企業にたいして、どのくらいその環境問題に取り組んでいるかという、まあ、評価というのを例えばホームページ上でこう何か・・でアップしていくとか言うことは何か考えたりしませんか。

ASJ伊藤:エコ貯金チームは銀行のCSRですとか、それか、ものをこれからここの銀行はこういったところの企業に融資しているだとか。

千川:CSRは、企業の社会的責任(Corporate Social Responsibility) でいいのかな。それを、今は銀行に限ってやっているってことなんだね。

ASJ伊藤:はい。

千川:それをより大きく拡げて企業全体に対してできれば、すごいことだと思うんだけど、それがもしできればねえ、より評価を上げるために環境問題に熱心に関心を持っていくっていうのが増えていくとは思う。それでね、確か僕はね、アエラだったかな・・雑誌の記事に、どこかの国では食品? 多分食品だと思うんだけど、それについて、ここはお勧めだとかお勧めじゃないとか、環境問題への取り組みがちがうとか、そういう簡単な小さな冊子を売ってて、で、その冊子を見ながら買い物はするっていうね、そういうのがこうあるというのを見て。

ASJ善木:僕らもそういう冊子を見つけたんですよね。

ASJ伊藤:グリーンピースがやっているトゥルーフード・ガイドですかね。

千川:ああ、そうですね。



ASJ伊藤:ちょっと忘れてるんですが、遺伝子組み換え食品を生み出している企業のリストが

千川:あ、点数でつけているんじゃなくて遺伝子組み換えに関わっているという。
そうすると、あれかな、食品会社だけじゃなくて遺伝子組み換えの技術を開発している企業なんかも対象になっているんですかね。

ASJ善木:ああ、そうですね。そうかそうか。

ASJ伊藤:身近で判りやすいところで、自分たちが買う商品を作っている企業名が書いてある冊子になってるんですけど。

千川:遺伝子組み換えに対しては、完全にネガティブな評価をアシードジャパンの公式見解としているんですか。

ASJ伊藤:基本的には・・はい。遺伝子組み換え要らないキャンペーンという先週14日にあったものにも参加しました。

有田:巧妙にまざっているみたいだものね、いろんなものに。

千川:そういう非常に繊細な問題、ある意味では賛否両論があるわけですよね、そういうの。
それをその団体としてのスタンス、賛成なのか反対なのかという立場を決めていくのは、どういうプロセスで決めていくんですか。

ASJ伊藤:基本的に、どんな活動会員がこういった問題をとりあげるってのはすべて自由で、私たちのアシードジャパン組織の中に理事会といったものがあって、各チームの責任者であったりとか、外部からの人がいるんですけど、それで理事が構成されているんですけど、そこで企画だったりとか問題提議になったりとか私たちはどういう意見を出そうといった場がそこで作られていって、そこでアシードジャパンの名を使って公式的に反対、賛成だったりというものを。

千川:会員の中にはゴミゼロナビゲーションからそういう活動は賛成するけれど、遺伝子組み換えはあってもいい、それを反対するのはちょっとおかしいとか、そういうような意見を言ったりする人はいないんですか。

ASJ伊藤:その、ほとんどいないですけども、まあ一応参加して、例えばイベントのゴミゼロナビゲーションをやった時に、「こんなの清掃業者と変わらないじゃないか、バイトとかわらないじゃないか」といって辞めていく人も、もちろんいますし、それは、私たちの主旨も説明した上で共感できなかった場合は、他のNGOやNPOのほうに移動しても自由であって、個人の思想的にはこういった環境問題には良いと思っているけど、ここのまあ、いわゆる遺伝子組み換えだったり、まあ原発だったりとか、そういうことに関しては、自分は中立的立場にいるとか、そういった立場でもまったく基本的には構わないというか。

千川:うん、まあ、こういう活動団体の場合に、やっぱり常に政治性って、政治的な立場とか見解って伴ってくると思うんだけど、その辺は特に内部で紛争になったりとかケンカになったりとか,そういうことは起こらないですか。

ASJ伊藤:昔は、あったかもしれないですけど、今現在は基本的には遺伝子組み換えだったりとか原発反対の問題だったりとかも、理事会の中ではアシードとしては反対。それ以外は・・

千川:これだけの活動をね、して・・こういう冊子も作り、ホームページも日々更新し・・・させていくというのは、まあ、かなりのパワーとかエナジーが必要になると思うんだけど、そういうのをまとめていく、リーダーシップとか、そういったものっていうのは、えー、アシードジャパンの中には、そういうリーダーシップを持っている人がいるとか、そういうことはどうですか。

ASJ伊藤:あの、私達、アシードジャパンの事務局長、まあ、専従スタッフが5名いるんですけれども、5名とも、それぞれ各チームのミーティングにも必ず参加し、どう言った活動をしているか一人一人に、例えばワークショップをやって、リーダーシップトレーニングを行ったり、日々トレーニングを開催してたりするんですね。で活動会員のスキルアップもこれでしていったりとか、こまめにやってますし、あの、今そういった5名であったりとか、まあリーダーをやってる人はチームを引っ張るという所ですごくこう力を発揮してます。

千川:そのリーダーなんかの人は、この前あのエコライブの中心的な所でやって…名前、えーと何ておっしゃるの?

ASJ伊藤:羽仁カンタですね。

千川:はに…ハニ、カンタさん。その方もリーダーの一人なんですか。

ASJ伊藤:設立当初のメンバーで事務局長だったり代表だったりした事もあるんですけど。

千川:この方は学生には見えなかったんだけど、あの、社会人で別に仕事を持ってたの?

ASJ伊藤:あ、いや、基本的にはアシードジャパン・ゴミゼロナビゲーション事業部として専従スタッフなので、ここで。

千川:ふーん、あ、そういう人もいるんだよね。ボランティアだけじゃなくて、その専従スタッフをやって、アシードジャパンから給料もらいながら活動してるっていう人も。

ASJ伊藤:が、5名。

千川:5名いらっしゃる。あーなるほどね。そういう人達に対するその、給料の決め方っていうのは、何か決まってるんですか?役かな、うん…

ASJ伊藤:基本的には、やっぱ役割だったり経験年数であったり、そこでまぁ契約結ぶ時に話し合って理事会を通して、彼にはいくら…っていうのを決めます。

千川:あの、株式会社だったりすると、株主総会で個々の役員の報酬は、その決めないんだけど、総額幾らっていうのは株主総会で決めるんですよ。で、そういう事に例えば会員や会が関わっていくってのは、株主のようにね、関わっていくっていうような事は現実には無いわけ?

ASJ伊藤:えーと、一年間に一回、総会というのが行われて、そこはあの、いわゆる会員であれば、正会員であれば参加できて、意見を言える場があるんですけれども、そこで参加する会員の方はあまり多くないんですけども、あの、場としてはあって、そこであの、年次報告書のように、こういった決算書の話であったりとか、そこにお給料が入っていたりとか。

千川:うーん、なるほどね。じゃあ一応そういうのは確認する場、チャンスは会員にもあるわけなんですよね。

ASJ伊藤:はい。

千川:で、あの、活動は確か1991年からですよね。

ASJ伊藤:設立がそうですね。

千川:設立ね。もうすでに15年ぐらい。15年間こういった団体が、活動をして、することを続けられて、むしろ活動がより積極的な活動範囲が広がり、あの、活動の中身を充実させていくっていう事をしていくっていうのは、今日、大変な事だと思うんですけど、それが出来たというのは、えー、どんな所に理由があると思うんですか。

ASJ善木:うーん、何ででしょうかねぇ…(笑)

ASJ伊藤:…その、人に、人…その設立メンバーであったりだとか、まぁ、その人のマンパワー求心力がすごくあって、例えばアシードジャパンに5、6年活動して、まあ社会に出たりとかも、えーと、NGO、NPOに行ったりだとかしても、まぁ理事会、理事として入ってまた関わったりだとか、そういった協力がすごく、人との繋がりがずっとあるという所かなぁと思いますね。あの、何かあった時には協力してくれるメンバーが周りには多くいて。

千川:うーん。特に中核となったメンバーはやっぱりリーダーシップが非常に良かったんですね。

ASJ伊藤:そうですね。

ASJ善木:あとは人材が流動化してるっていう事だと思うんです。

千川:流動化?

ASJ善木:あのー、流動化…

千川:流動化、流れてる?

ASJ善木:そうですね、だいたい毎回というか、何年間に一回かというか、もう毎年毎年、新しい人が入ってきていて、でまあ卒業していった人は何となく、あのちょっと離れていったりもするけれど、どんどん新しい人をちゃんとうまく入れて、その手の仕組みが出来てるからと思いますけどね。

ASJ伊藤:事務局長…あ、ま事務局はえーと4年…2年から4年で卒業するっていうのが決まって、もう入る時に。

千川:そういう問題意識を持った、持つ活動のまあ仕方についても、えーある程度こう、どういう所を動かせばどういう風になっていくかって事は、この活動を中心になってやっていけばですね、ある程度そういう知識とか、まあ何ていうのかな技術みたいなものが身に付くと思うんだけども、そういう人達が今度はじゃあ自分達の例えば田舎に帰って、新たな啓蒙活動を環境問題に関する活動をしていくっていうような流れってのは、そういうのはありますか?

ASJ伊藤、善木:あります。

ASJ伊藤:はい。あの、自分でNGOを立ち上げる方もいますし、就農する方もいますし、そこの農業を中心とした地域の活性化を図る活動をしている人もいます。

千川:うーん。で、そういった人はもうあの、アシードジャパンと完全に離れてしまう訳じゃなくて、一定の繋がりを持っていくっていうことも…?

ASJ伊藤:例えばまあ、一年間に一回同窓会を行う時に、つまりイベントを行って、えーとアシード卒業した方とも交流を繋がるって所もありますし、まぁ会員制度があの、ずーっと定期的にこの口座から年に5千円引き落とされるっていう制度もあるので、そこで情報発信が彼らには出来て、そこでフィードバックが、まあ、インターネット上でもありますけど、そこであったりだとか、繋がりがあんまり絶えないという所がありますよね。

千川:で、将来的にはこの団体をどの位の規模にしていきたいっていう様な構想って、ありますか?

ASJ伊藤:規模を大きくというビジョンの話はあんまり…

千川:ないですか?

ASJ伊藤:…ないです。

千川:自然にまあ大きくなっていくっていう事はあるかもしれないけれども、特に自分達の実力つけて会員数を何倍増やそうとか、そういうことはあんまり思ったり考えた事はない?

ASJ伊藤:基本的には無いですが、例えば助成金だったりを少なくして、自分達で会費と事業費で成り立つような、団体に、組織にしようといった意識も少しはありますが。

千川:うん。助成金ていうのは、行政からもらってるんですか?

ASJ伊藤:そうです。今年でいうと地球環境基金から頂いて、まあその環境庁のだったりするんですけど、そこでも頂いたりとか、あとは企業の社会貢献プログラムの一つに、あの、まあNGO,NPO(non-governmental- non-profit Organisation )団体に寄付をするというプログラムに私達が応募して、あの、企画であったりとか活動趣旨をわかって頂いて…

千川:それは協賛金のことなの?

ASJ伊藤:えーと、協賛ではないですかね。助成です。

千川:協賛ではない、助成。ふーん、えーと、上から収入の部分見て、会費と寄付と事業と協賛金と補助金。この補助金って?

ASJ伊藤:あ、そうですね。補助金ですね、すいません。

千川:補助金ですよね。中央労金からも出てるんだね。その中央労金はこちらの側で、あの、うちに預金するならこうですよっていう様なお勧めの金融機関っていう風にしたから、中央労金が納めて、その納めてあの、補助金をくれたからっていうわけじゃないんですか(笑)

ASJ伊藤:(笑)うーん。いや、でも最…そういったエコ貯金プロジェクトが始まった時にもしかしたら話が、あったのかな…?すいません、そこらへん(詳しくなくて…?)

千川:えー、中央労働金庫はどういう所が、あれなんですかあの、アシードジャパンとしてはその、預けるお金は、自分のお金を預ける金融機関として相応しいっていう判断の根拠となった?・・・それは分からないですか。

ASJ伊藤:そうなんです、すいません(苦笑)そこの…

千川:ちなみに伊藤さんや善木さんは、中央労金にあの、預金をしてるんですか?

ASJ善木:いや、僕は残念ながらメガバンクなんです(苦笑)

千川:(笑)

ASJ伊藤:まあ、基本、地方の地元の信用金であったりだとか…

ASJ善木:浜銀、横浜銀行?

ASJ伊藤:そう、横浜銀行も地方銀行では一番大きいんですけども。

千川:うん、うん。じゃあ、都市銀行だけはするなみたいな所はあるのかな。

ASJ伊藤:えーと…まぁ基本は、その労金に移したりとか、エコ貯金チームが推進してる銀行に移そうという動きがあって。

千川:でも労働金庫のキャッシュディスペンサーって、そんな充分ないから不便になりますよね。

ASJ善木:そうですよね。

ASJ伊藤:基本、だから、全部移すというかまぁ2つ、例えば、譲歩してメガバンクと地元の銀行であったりとか、そういった所まあNPOバンクに投資するだとか。

千川:でもあの、中央労金が、例えば中央労金の場合、労働金庫ですよね。労働金庫は預けるのに相応しい、要するにまあ、ということは環境問題に関して、環境コンシャスって言うんですかね、環境問題に対して非常に関心を持ってるし、その環境問題に対して関心を持たない所に融資をしてないとか、そういうことになると思うんだけど、それって調べるのすごく大変じゃないですか?

ASJ伊藤:あのー、えーとチームメンバーの中で、例えばその企業が出してる、銀行が出してるCSR(Corporate Social Responsibility「企業の社会的責任」)の冊子を上から読んで、読み解くっていう事も、細かくは、地道にしてたりはしてますね。で、それを外にきちんと出そうっていうのを今、作業としてやっている所ですね。

千川:うん。まあ活動部門が違うから、ちょっと分からない所があるかもしれない。今後そういう金融機関にかかわらず企業をそういう形で評価していくっていう流れっていうのは、アシードジャパンとしてやっていく可能はありますかね。

ASJ善木:可能性は十分あると思うんですよね。

ASJ伊藤:はい。そこの企業のCSRを評価したりだとか、そういった事よりは、今の構想段階では、ちょっと草の根的なんですけども、例えば使い捨てが多いファーストフードだとかそういった会社に対して、使い捨ては止めようよ、といったアクションをする、今現在そういった所ははありますね。

千川:あ〜ぁ…

ASJ伊藤:で、それがもしかしたら大きくなって、評価として外に出していくって事、生まれる可能性は十分にありますね。

千川:うん。えーと環境問題を扱うってのはNGO、まあNPO法人でも今なられてる訳ですよね。

ASJ伊藤:あ、私達は法人格とってないです。

千川:えっ、NPOってどっかに書いてあったけどねぇ。これですね、NPO非営利組織の人の立場だと、こちらの…

ASJ善木:年次報告書の2ページ目の…

ASJ伊藤:あ、えっと、名前NPO、NGOの区別は基本的に、あの〜明確化はしてないのかなと…

千川:そうですね、でもNPOって言っちゃうと法人になるっていう事になるから、これはまあ、あの、あれですけどね。NGOにした方が良いのかなっていう気はするよね。

ASJ伊藤:あの…はい。NPO法人格は取ってないですね。

千川:法人格を取ろうっていう様な考え方は特に持ってないですか?

ASJ伊藤:昔、数年前にその、法人格ができた時に話し合われてたと思うんですけど、そこでやっぱり法人格を取ったメリット、デメリットとか考えたのと、まあ私がちょっと聴いた話では、あの、法人格取ってる所に果たして信頼ってホントに、その法人格によって生まれるのかっていう所が論点だったって、ちょっと話には聞いて。そこであの、話し合われて取らないっていう答え、決断をしたんだという話で…

千川:えーと、そうですね…アシードジャパン全体として、それと、あとゴミゼロナビゲーションとして、今後の活動の方向性とか、えーまあ抱負とか、そういったものがあったら教えて頂きたいんですけども。

ASJ伊藤:えーと、私達二人ともゴミゼロナビゲーションチームで活動してるので、そちらの話をさせて頂くと、あの〜今まで、(イベント等で)当日私達が募集をかけたボランティアスタッフが来たボランティアに対して、エコなライフスタイルにしようよだとか、イベントに来た来場者に対して、自分の生活、使い捨ての物を買うのはやめようよとか、そういった呼びかけをしている反面もう一つは、イベントの主催者に対して、もっと環境に配慮したイベントにしようよという呼びかけを、ま、双方に、主催者と来場者に対してはしてたんですけども、そういった所も来場者個人個人ひとりひとりが、私達、ゴミゼロナビゲーションという団体がいなくても、自分達で気がついた問題の所に一人でもアクションというか行動を示せるような事を、仕掛けを私達はしたいなと思っていて、それがまあ、あの例えば自分が通ってるファーストフードだとか使い捨ての所に、使い捨てをやめて下さいって言いに行くだとか、または選挙に行くだとか、そういった…
千川:選挙?

ASJ伊藤:あ、(占拠?選挙?)に行こう…

千川:マクドナルドとかを占拠しちゃおうって?

一同:(大笑)
ASJ伊藤:あ、いや(笑)一票。自分達の地域の所の選挙には必ず行こうとか、まあそういった自分一人でも気がついた問題に対して参加できる、まあ気軽と言ったら変ですけれど、参加できるような社会にしたいねというとこは一つあって、そこがこれから、どんどんアプローチ的には大きくなるのかなあと。まあ、もちろんライフスタイルを変えていこうよというのは根底にあるんですけれども、そこの上でもう一個もう一段階アップして、自分達も気づいた問題に対しては声を上げようっていった所を強くしたいなあと思っていて。

千川:善木さんは。

ASJ善木:えーっと…そうですね、えーっと〜、まあ伊藤がじゃゴミゼロナビゲーションの話をしてくれたので、アシードジャパンの事を言うと、おそらくここから先何年かで、けっこう格差社会ってのがポイントになるっていう様な気がするんですよね。

千川:うん、うん、うん。

ASJ善木:あの、この6月号のテーマ…6月号だっけ?
ASJ伊藤:うん
ASJ善木:今、配ったんですけど(次々ページをめくりながら)まあこのような事を最近はよく取り扱っていて、格差社会とか格差についての勉強会をするっていうのをアシードではよくやっていて、えーっとまあ結局、貧困問題でもゴミ問題でも、まああらゆる問題にはけっこう権力構造というか、その格差が生じている、まあそこがけっこう構造問題だったりもするんですけど、そういう所をこうドンドン打開していくのっていうのは、この先2、3年のアシードのスタンスになるのかなぁとは、ちょっと思っています。

千川:格差社会と環境っていうのは、どういう繋がりがあるっていう風に思っているの?

ASJ善木:結局、えーとまあ原発だったりもそうですし、まぁあの大きな企業だったり政府だったりっていうのは、お金を使って、ダムを造ったり原発を造ったりっていうので、それによって環境破壊が起きるっていう場面があるじゃないですか。

千川:うん。

ASJ善木:ゴミ問題も、あの〜結局、ゴミを出してる企業はゴミを作って儲けてる訳じゃないですか。でそういう部分であの結局、環境破壊をしてるほうが儲けちゃうというのは、かなり一方的なシステムだと思うので、あのその辺をドンドン、一般の人にもそういう所に気づいて欲しいし、企業だったり政府の人にも、そういった所に考慮して政策なりをやってほしいと…ていう話です。私の方は…

千川:一般的に格差社会っていうと我々のイメージはその、高所得者層と低所得者層との、開きが起きてるっていう問題があるっていう認識なんだけど、ちょっとそれとはまた違うの?

ASJ善木:あ〜…

ASJ伊藤:私も今勉強中なんですけど、企業の力だったり政府の力はドンドンドンドンこれから大きくなっていくのかなっていうか、巨大な企業がドンドンドンドン権力を握っていって、ま小さい所がドンドン吸収されたりだとか。ま、そこの…

千川:うん

有田:
そうだよね。あの、必要な経費を使わない…そういう事ですよね。

ASJ伊藤:はい。

有田:で、必要な経費を使えれば色々下の方にいってる人に収入になるような可能性が一杯あるっていうことだよね。

ASJ伊藤:で、そういった大手企業こそが社会貢献だったりだとか、そういった自分のところが儲かる以外のところの社会の事だったり環境の事を、配慮しないで、ドンドンドンドン権力だけ持ってお金を儲かる仕組みにどんどん作り替えていくからまあ、環境問題だったりそういった格差社会が生まれるのかなぁと、今は考えています。で、あとはメディアの力、マスコミがあんまりこう機能していないのが、これもまた素人判断なんですけども、といった話も出ていたりだとか、そこら辺に対してはあんまり具体的な今、アシードジャパンとしてはこう、まだ活動体ができていないっていうのは、それは、うーん…

千川:そうなの。活動の方向性は定まっているんですか。それに対する活動の

ASJ伊藤:あ、いえ今は…活動の方が、…

千川:グループもないし、団体もない、その団体が組織もないし、えーとじゃあ、それに対してどういう対処をしていこうかっていうような具体的なプランもまだ、これからだっていう…?

ASJ善木:そうですね、今のところは無いんですけども…

ASJ伊藤:私達が情報をあの、与えていわゆる市民ですとか皆さんが選んでもらう、自分で判断して考えてもらう情報提供をしようっていう意識はあるんですけど、そこが今、格差社会だとか、まああの原発の話だったりとかゴミ問題っていう、結構こうバラバラでアプローチをしていく、っていうとこもまあ特色の一つなんですけども。

千川:うーん…あの、要するに組織としての統一的な意識を持って一つのテーマについて、まぁ、反原発の人なら反原発の問題だけ、というような仕組みに対して、アシードジャパンはどちらかというと色んな出口やアウトプットの出口を持っていて…

ASJ伊藤:そうですね。

千川:…っていう、そういうあの、複数の活動が並行的にこう行われていくっていう傾向があるということですね。

ASJ伊藤:はい、そうですね。

千川:で、そういうスタイルを持っているっていう事はやっぱり、かなり独自のっていうことなんですかね。

ASJ伊藤:そうですね、あの、一番最初に言った三つの目的はミッションの上で、ま、そこが共通化していてまぁ各活動体があるので、まぁそういった所も珍しいのか…

千川:ある活動体がやってる事が、別の活動体から「いやお前らその活動の仕方は、うちのアシードジャパンのミッションに反してるじゃないか」って、いうような意見が出たりする事ってあるんですか?

ASJ伊藤:それはその、理事会の中で話されたりしますね。必ず外に出す活動は、理事会を通して活動を行うっていうこともあって、まぁそのプロセスがそんなに難しくはないんですよ。例えば私達が教育基本法改悪反対をアシードジャパンの旗を持って掲げたいって言ったことを、理事会にさえ通せばぜんぜん旗を貸してくれるんですよね。

千川:うんうん。

ASJ伊藤:で、そういったプロセスはすごく難しくはないんですが、必ずみんなで話し合って、こういったのはアシードジャパンのミッションとして合ってるか、っていうのを協議した上で、外には出すので。細かい所も必ず通す…

千川:でもそういう問題ってほんとに、みんな複数の問題を取り上げれば取り上げるほど、色んなスタンスが(笑)生まれてきますよね。

ASJ伊藤:そうですね。

千川:だから例えば、反原発の運動という事であの、活動している団体があるとすれば。その、原発なんで反対なのかとかそういった事でも、ほぼ、みんな同じ考えを持って、その組織の中にいると思うんだけども、アシードジャパンのように色んな問題に関わっていく、また新しい問題も新たに加えていく可能性もあるみたいな形での活動をしてると、その構成員会員達が、双方に、ある問題に関しての全く違う意見を持っているっていう事も起こりえますよね。

ASJ伊藤:はい。

千川:そういう事が起こると、組織としての求心力が弱まったりだとか、そういう事は気になりませんか?

ASJ善木:う〜ん…

ASJ伊藤:そこに対してはまあ反論する人、昔は例えば総会に乗り込んでこう、ここは違うじゃないか、とかいう話も聞いた事はあるんですけども。

千川:そういうのもあったって事ですね。

ASJ伊藤:はい、そうですね。一体どうなってるんだ、こういった活動をして、って言う所があったとは話は聞いたんですが…そこに対してはあまり、あの臆病にはなってはいないかもしれないですね…

有田:うーん、みんな、そういう時に割と本音を出せてるって感じですか。

ASJ伊藤:そうです。あの、私達のチーム、組織の中ではすごくそういったのは感じますね。自分が思ってる事を話そう、で、間違ってる事は間違ってるってきちんと説明したら、解り合えるっていうところもあって、すごくこういうコミュニケーション取れている団体だなって。

千川:うん、まあ色んな団体ってあると思うんですけど、特に環境問題っていうのと政治的なものとの関わり合いも大きいですし、ある問題に対する考え方っていうのも割と大きく分かれたりする事も多い中で、そういう環境問題が政治的問題になって、対立する組織、団体にならずに続けられてるってのは、むしろみんな、僕なんかは知らないけど、会員の中核を占める学生さん達はどちらかって言うとその、ポリシーがどうのこうのっていうより、実践のほうを何かこう、むしろ喜びと感じているというか、面白いと感じているから、だからあんまりそんな深い政策議論までは、有田さんとかの時代の学生運動とか、あの学生組織というか、そういう所と比べるのは申し訳ないんだけども(笑)、中核とか革マルとか…もう教条主義的っていうか、とにかく理論の一貫性っていうのをすごく問われていくような団体に、環境問題もなりやすいかなと思うんだけど、そうなってないっていうのは、僕が、さっきちょっと言った、みんなが具体的にゴミを減らすっていう実践の方を意義を感じるからなのかなぁと思ったんだけど。

ASJ伊藤:でも、あれだと思いますよ、あの、きっと中心で、まぁこういったミッションの話をしたりだとか、活動の内容の話をする人達は活動会員と呼ばれているもので、普段事務所に出入りをしてチームのミーティングに参加するっていう、そこまで興味がある人は事務所に来てそういった活動会員になってしまうんですよね。で、それ以外のいわゆる1100人ぐらいは、この情報をただ家で待っていたりだとか、ボランティア活動が一年間に何回かあったら数回参加するっていう、ちょっとだけ、あの…

千川:アクティブな人と、どちらかというと受け身な人と分かれるんだね。

ASJ伊藤:そうですね。構造的には二重になってるのかもしれないですね。で、そこがまあ私達的には、せっかくこんな1100人もいる会員なんだから、もう少し何かできる事はないかっていう事で、もう少しその活動会員の、もう一個あいだを繋ぐというんですかね、受け身で待ってるボランティアスタッフのみなさんと私達の活動会員をもっと繋げる層がきっといるのではないかという事で、それを今ちょっと考え中で、勉強会で予備軍としてそこに興味がある人をドンドンもっと引き寄せて、活動に参加して貰おう、っていった話も少しは出ていますね。

千川:そうですか。うーん…そろそろ時間も来ましたね、じゃ、(写真でも撮らして頂いて?)
一同:(笑)
千川:今日は、どうもありがとうございました。

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